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「あーたねぇ、今のマンハッタン、しかもチェルシーで1000ドルっつーのはぜったいムリ!イーストヴィレッジで、シェアでいいならあるけどねー」と、最初に訪ねた日系の不動産屋のおばさんは冷たかった。そうか、そんな流行りのエリアなら、家賃も当然高かったのね。が、しかし、「日本人村」と化したイーストヴィレッジはイヤなのだ。シェアじゃダメ、独りのお城が欲しいんだ!
イエローページ片手に日系、アメリカの会社関係なく手当たり次第電話をしたが、やっぱり結果はみな同じ。それでも手に入らない夢ほど、熱くなるのがいけない性格。エ〜イ、こうなりゃ作戦変更だ。とりあえず、こっちの予算は黙っておこう。
「ミカド」となにやら高貴そうな名前の会社。電話の向こうで、はっきり中国人とわかる日本語を話す女性ブローカーは言った。「エー、チェルシー?ハイ、1部屋アイテルトコアリマスヨ。イマスグ見ニ行キマショウ」「…ほんまかいな…」予算を言ってない私はあせった。が、このチャンスを逃してなるものか!地下鉄に飛び乗った行き先は西23丁目7thアベニュー。正真正銘チェルシーだ。
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