トップへ

voice soul&body house&money sparetime cafebeans info
sitemap FAQ
トップVOICECrazy_about_New_York>backnumber2

Crazy_about_New_York バックナンバー menu
No.1 なぜか突然、ニューヨーク!
No.2 永遠に、I Love NY.

No.3 マンハッタン住宅事情その1
No.4 マンハッタン住宅事情その2
No.5 映画の中で、ニューヨーク・トリップ!
No.6 毎日がパフォーマンスのエクササイズジムへ。
No.7 NYトランスポーテーション1
No.8 NYトランスポーテーション2
No.9 NYにあってNYにあらず!?
No.10 楽もあれば苦もあるさ!マンハッタン便乗カーライフ
No.11 バケーションは、なんたってカリブ!
No.12 カリブにおぼれて、セントマーティン!
キャッチ
I love NY

アメリカ同時テロ事件の直後、私は帰国した。帰国予定日よりわずか2日ほど遅れただけである。まわりの人には、よくまぁ帰ってこれたもんだと驚かれるが、どんな経路でどこを回って関西空港にたどりついたかは、自分でもよく覚えていない。心に糸がピンと張りつめて、自分が疲れているのかどうかもよくわからなかった。けれど、とにかく私は帰って来た。あの事件でさまざまに犠牲になった人達にくらべたら、私の苦労なんて取るに足らないものだと思う。

 

 
ベンさんは20年のキャリアを持つ、ホテルのベテランドアマン。務めていたのは、あのワートレにあったマリオットホテルだ。事件を知って一番に心配になった。夜から翌朝までのシフトなら、あの朝はちょうどホテルで働いていることになる。何度電話をしても連絡のつかないまま私は帰国してしまい、彼の声が聞けたのは日本に帰ってからのこと。「地獄だったよ」やはりあの朝ベンさんはホテルで勤務中だった。1機目の旅客機激突後、なんとかビルから逃れられたものの、その途中のストリートにはすでに犠牲となった人々の遺体が散乱し、人間の肉の破片が雨のように降ってきたという。同じマンハッタンとは言え、事件現場からは百数十ブロックも離れたハーレムに住んでいた私は、その生々しい光景を知らなかった。 南米から戻ったばかりのアレックスは、さぁ、仕事を見つけなくちゃと、いくつかのジョブインタビューも決まっているようだった。彼のアパートは、ブルックリンでもイーストリバーをはさんでマンハッタンからすぐの場所。友人とふたりで遊びに行ったのは、事件のほんの数日前だ。屋上からの眺めは、ワートレが目の前にそびえ、ポストカードのような夜景にうっとりしていたのに。「2機目が突っ込むのは、アパートの屋上から見た。なんてことだよ、信じられる?!」アレックスとはすぐに連絡が取れた。温厚なやさしい性格でナチュラリストの彼が、F○○○の4文字ワードを連発しながら話していた。どれだけショックを受けているか、憤りを感じているかが痛いくらいわかる。



そんな風に、いろんなカタチでダメージを受けた人々が人種を越え、言葉も越えて、アツクなった。救援物資を運ぶ最初のトラックが通った時、人々はストリートに集まって拍手と歓声を送った。ドライバーだって、素敵な笑顔を浮かべていた。星条旗が飛ぶように売れ、人々はアパートの窓に、通勤のバッグにも飾っていた。
その愛国精神を問題視する声もあるけれど、私を夢中にするニューヨークは、まさにこんな人々のエネルギー。ネガティブな状況の中でも、ポジティブな視線を失わない、そんなパワーなのだと思う。
テロリズムへの報復攻撃は世界で賛否両論で、私なりの意見もあるけれど、今はただアメリカに元気になってもらいたい。ニューヨークは私にとっていつもキラキラの街でいて欲しい。それだけ。再建にはかなりの年月がかかるだろうけど、ニューヨークは必ず何か素敵なことをやらかしてくれるに違いない、そう信じている。私はやっぱりニューヨークが、
そこで暮らす人たちが好き。何があってもがんばれっ。アイ・ラブ・ニューヨークのロゴは、ずっとずっと私の胸にプリントされている。


片岡 美登里のコーナートップへ
 BackNumber
No.1 なぜか突然、ニューヨーク!
No.2 永遠に、I Love NY.

No.3 マンハッタン住宅事情その1
No.4 マンハッタン住宅事情その2
No.5 映画の中で、ニューヨーク・トリップ!
No.6 毎日がパフォーマンスのエクササイズジムへ。
No.7 NYトランスポーテーション1
No.8 NYトランスポーテーション2
No.9 NYにあってNYにあらず!?
No.10 楽もあれば苦もあるさ!マンハッタン便乗カーライフ
No.11 バケーションは、なんたってカリブ!
No.12 カリブにおぼれて、セントマーティン!
片岡 美登里さんに関するお問い合わせ、このコーナーのご感想はこちらへ