2008年07月25日
アート眉のオンナ達

メイクに関する質問も年代別によって異なります。
20歳代は、いかに可愛く目を大きくするか、そして
大きくなった目力メイクをいかに長持ちさせるか。
いわゆるモテ顔アイメイク。
それが至上問題。
ですので、アイライン、マスカラに関する質問が圧倒的です。
一方、40歳代以降でダントツに多いのが眉。
自分に合う眉型を教えてほしい。そして描き方を教えてほしい、
という内容が一番多いのです。
4.50歳代の人達が最初にメイクを覚えたのが20年程前。
つまり1980年代です。
時代はバブルの真っ只中。
男女問わず肩パットをいからせ、
そこどけそこどけワタシが通るの戦闘ファッション。
向かう所敵なしで、この世のバブルを謳歌してました。
その頃のメイクは、アイシャドーはピンクやパープル系で、
リップはショッキングピンクと目立てばヨシの極彩色メイク。
チークも縦にシャープに骨格を強調するストロング系。
で、眉といえば…極太!
しかも綺麗に整理整頓された太さではなく、野放し状態のゲジゲジ眉。
強いオンナは眉も強い…が80年代の主流でありました。
当時の眉メイクは生えっぱしの眉毛の隙間をチョイチョイと埋め、
眉尻をひと筆たす程度でよかったのです。
お手入れらしいお手入れをせずとも良かったのです。
適当に(適度ではありません)太けりゃそれでナンボの
バブル眉でありました。
なので…この時代にメイクを始めた40歳代以降のマダムは、
眉メイクが今もって下手クソ。
どんな眉が似合うか、どう形を整えればよいのか、
どんな道具を使えばよいのか皆目検討がつかないのです。
90年代になって、突然細型シャープ眉が出現してきても、
流行について行けず時代に取り残されてしまったのです。
しかるに、いまだに4.50歳代は眉に関する質問が圧倒的です。
それに輪をかけ彼女達の年代独特の性癖があります。
邪魔くさい…
今、女盛りが過ぎて、ホルモンが安定しない時期なのか、
あるいは夫や子育てから解放され、急に緊張感がなくなったせいか、
自分自身について邪魔くさいなる時期なのです。
邪魔くさいけれど綺麗になりたい。
綺麗になりたいけれど邪魔くさい。
この矛盾する切なる願望を叶えるがために、
彼女達はとんでもないある行動に出ます。
アート眉!
アートと言っても芸術性とは何の関係もない眉です。
タトゥー…早い話が刺青。
刺青というと特殊職業のお兄様方を想像するのか、
芸術とは何の根拠もない、しらじらしいネーミングをつけました。
なるほど刺青眉は便利そう。
毎朝、眉と格闘しなくても左右対称に眉がそこに存在してます。
夏の汗でも取れません。
前髪が触れても取れません。
スイミングスクールで泳いでも眉だけは不気味なほど健在。
形はきれいワ、左右対称やワ、取れないワ、
朝もゆっくりできるワ、と何拍子も揃って最高!
いいことづくめで申し分なし!
しかし、です…
肝心な事を置き去りにしているのです。
それは、アート眉は他人によって描かれたという事実。
自分自身で考え抜かれた眉ではなく、本人の人生とは何の関わりも持たない、技術だけを持った赤の他人、つまりエステシャンに委ねた眉です。
しかも、半永久の消えることのない眉。
いいのでしょうかねぇ、こんなことで。
そもそもメイクなんて自分自身で悪戦苦闘して悩むもの。
たとえ、私達プロがメイクしても、
それはあくまで一つのアイデアであって、
一生涯の顔を決定するものではありません。
カッコよく若返り美人になっても、お風呂に入ればハイおしまい。
翌朝には元の顔にきちんと戻っています。
しかし、アート眉はそうはいきません。
先ほども申しましたように、
半永久的にお付き合いしなければならないのです。
それに、刺青で描かれた眉は何とも不自然な雰囲気を醸しだしています。
もともと左右アンバランスな眉筋肉を無視して、
強引に正対称な眉を刻印するわけですから、かえって顔がチグハグ。
しかも、ぼかしたグラデーションもクソない極めてペッタンとした平面眉。
その異様さは10メートル離れた所からでも識別できます。
眉だけが別人格が乗り移ったようで、とても不気味なのです。
眉なんて毎日違って当たり前。
自分の眉の正しいあり方なんて分からなくっていいのです。
メイクなんて自分の顔と格闘し一生涯悩むもんです。
アート眉を施すことで他人に委託してしまった悲劇!
委ねや依存は我々生きる物の専売特許ですが、
眉ぐらいは他人に任せず自分自身で闘って頂きたい。
依存心の強すぎるオンナはアート眉を好むのです。
誤解を恐れず申すなら…
私クシ、アート眉のオンナを信用しません…でございます。
投稿者 tadashi : 2008年07月25日 14:08
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