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2008年02月22日

紺の怖さ

vol35.gif

私クシのクローゼット、ご覧になるとさぞやびっくり仰天なさるかと思います。

端から端まで、
紺、紺、紺…紺色ジャケットだけがハンガーにおさまって紺ズラリ。
紺一色の世界。

そして、タンスの中はといえば、
白のシャツのオンパレードで真っ白け。
白一色の世界。

ジャケットもシャツも異なるのはビミョーなデザイン違い、生地違い、
お値段違いで基本的には全く同じ風情。

よくもまぁ、ここまで紺と白ばかり買ったもんだと我ながら感心しております。

ところが、そんなに紺と白がお好き?と聞かれれば返答に窮します。


消去法でいくと、白と紺しか残らないというのが本音。


を着ると、もっとエンジン吹かして!、と強引に強精剤を飲まされているようで焦ってしまいます。

黄色も同じく、元気の押し売りで、無理やり作り笑顔をだしているようで却って疲れます。

ピンク系は見るぶんにはいいけれど、心に潜む乙女心を露呈しているようで気恥ずかしい色。

茶系はその落ち着きはらった甘さで癒され過ぎて、心も体もダラけます。

かといっては肌色が迫力負けして、非常に難しい別格の色。


というワケでが残ってしまった次第であります。

色ごときに私クシの心や生活リズムを支配されたくはないのです。

紺と白の組み合わせなら、
色にイニシアティブを取られる心配もなく自由な行動ができそう。

カラーリストのお姉さんにあれが似合う、
これが似合わないと言われても一切関係なし。


春夏秋冬、毎日、毎日紺ジャケに白シャツ。

冠婚葬祭も限りなく黒に近い濃紺のスーツに白シャツ。なんでもかんでも紺白。


これにはまってはや15年、
アホのひとつ覚えの紺白人生でございます。


厭きないの?と聞かれます。


はい、飽きません。


ところで、紺と白の組み合わといえば、制服がよく使うテであります。

制服フェチな私クシとしては紺白コンビの制服はたまりません。


ひと昔前のスチュワーデスのお姉さんや海軍のセーラー服のお兄さん、
パイロットのオジサマ、…皆様揃いに揃って清潔感があり
ストイックに見えてIQも高そう…。


心の中を最も見透かされにくく、
清潔でストイックな組み合わせが
紺と白なのでございます。


紺ジャケの袖口からほんの僅かのシャツの白を覗かせるだけで、
その人の手首はもちろん人格まで緊張感を漂わせ、
ストイックでしかも清廉潔白な人生を送ってるように見えるから不思議です。


私クシのような享楽主義で欺瞞的な人生観を持った人間は、
取り敢えず紺ジャケ白シャツでカモフラージュしていれば、
でそれなりに見えます。
ついでに、IQも多少はupしたようにも見え、アホさ加減もごまかせます。

この辺りが厭きない理由でありましょう。


話は戻りますが、
クローゼットの中のずらりと並んだ紺ジャケットはほとんど同じデザイン。

男物ジャケットなんであたりまえですが、襟があって、
3つボタンでポケットがある…デザイナーズブランドは絶対着ない主義ですから、
基本スタイルばかりの同じジャケットがズラリ並んでいます。


しかも全て紺。


と、なると異なるのはクオリティの差となります。

一口に紺と言ってもピンからキリまで。

ここがおもしろいところ。

ハンガーに掛けられてるのですから、見えるのは横一列に並んだ紺色の袖だけ。
にも拘わらずそのジャケットのクオリティの差は一目瞭然に分かってしまいます。

微妙な紺の染料の差、微妙な布地の差、
微妙な仕立て具合の差は袖の紺ひとつで全体の品質の差まで見渡せてしまい、
微妙どころではない大きな品質隔差となって表れるから怖いのです。

朝、その日の気分で選ぶ一着も、袖だけ見てほぼ一回でアタリ。

全く同じ条件のモトでは、物事の本質が却って明瞭に見えてきます。


これは人間が紺の制服を着たときの関係も同じ。

同じ紺色、同じデザインの制服を着せると
人間そのものの人格の差までもが露呈してしまうから紺の制服は恐ろしい。

これは黒や白の制服を着せるよりも顕著です。


糸ヘンに甘いと書いて紺。しかし決して甘く見てはなりません。


一見誰にでも似合う色に見られがちですが、一筋縄ではいかない色で、
着る人をバッサリと拒む色でもあるのです。

これを胆に命じて、私クシは紺を着るようにしておりますが…まだまだ…。


まあ、あと30年は紺修行を積み、
90歳過ぎれば、ヤケクソでピンク爺さんになってやろうかと思案中でございます。

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投稿者 tadashi : 2008年02月22日 11:43

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