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2007年11月21日
オヤジの三種の神器

薔薇に囲まれ、ピンクの花柄トイレットペーパーを使用し、
フリルのパラソル大好きな乙女オヤジ…しかし戸籍上は普通のオヤジ。
所詮はただのオッサンでございます。
その証が私クシのオヤジの三種の神器。
どうしても手放せ無い、切っても切れない
3つのオヤジアイテムがございます。
それは、
床屋
ナイロンタオル
缶コーヒー
この3つだけはどうしても諦め切れません。
こんな仕事をしているので、さぞかし今どきでファッショナブルなヘアサロンで
カットをしているかとご想像かと思われますが、さにあらん。
家のお向かいの、いたってフツーの床屋さんに何十年も通っております。
オヤジさんと手伝いの奥さんの二人だけでやっている、
古典的風情の散髪屋さんであります。
美容院がなぜ嫌かと言うと理由は一つ…雰囲気がダルいから。
穴だらけの汚ない私服で、茶髪のシャギリまくったアホのホストみたいな美容師に「いらっしゃいませ〜今日いかがなさいますかァ〜〜」と貧乏臭い作り笑いで接客されると、
そのツラをハッタァしたくなるのでございます。
意味もなくハサミを振り回しながら、「何の仕事してるんですかァ〜?」なんて初対面で聞かれりすると、ほっといてくれ!黙って切りなさい!と叫びなくなります。
アホはアホらしくおとなしくしてればいいのでございます。
その点散髪屋さんはよろしゅうございます。今の通っている散髪屋さんは、
何十年も私クシの仕事すら聞いた事もございません。
その店での私クシのデータファイルは
向かいのマンションに住んでいる事と猫好き。
知ってるのはそれだけですから、会話も何十年もそれのみ。
あとは寡黙にシャキシャキとリズミカルにハサミを動かして刈り上げているのみ。
首筋にあたる快速金属触感が何より気持ちイイ〜のです。
髪の毛を切り刻んでいるという実感があり、
清涼感に向かってまっしぐらに突き進むような快感がたまりません。
この感触だけは、いくら頑張っても美容院は太刀打ちできません。
美容院は接客もカットもまことにダルい。
入浴のボディー洗いもダルいのは嫌いでございます。
乳液入りのハーブソープで泡をたっぷりたてて、
スポンジでソフトに洗う「乙女洗い」はダルくていやでございます。
昔ながらの洗浄力勝負の固形石鹸をたっぷりナイロンタオルにこすりつけ、
ゴシゴシ洗い。
多少赤くなるのは覚悟のうえ。
こうでもしないと一日の疲れがとれずシャッキといたしません。
ナイロンタオルの鋭利な感触がないと洗った気になれないのでございます。
(勿論、お顔だけはソフトに)
で、問題は缶コーヒー。
仕事を初める時、あるいはひと仕事終えてホッとした時、
手放せないのがこの缶コーヒー。
ドリップで煎れた香り高きカップコーヒーではございません、缶コーヒーが好きなのでございます。
シアトル系のストロー付きではございません、缶コーヒーでないと駄目でございます。
香りもなく、前頭葉を刺激するマズさ!
一日に二缶が限界でそれ以上飲むと吐き気をもようす下品な甘さとエグさ…!
それが、たまらなく好きでございます。
しかもそのマズさは缶入りでないと話になりません。
陶器カップでなく、ストローちゅうちゅうでもなく、
あの安っぽい金属の鋭利な感触が口唇に触れるからこそ魅惑倍増。
このマズさと感触はオンナ、コドモにはとうてい理解の及ばぬところ。
考えてみるに缶コーヒーのCMはすべて男向けに作られて、
まことにオス臭く汗臭い宣伝が多い。
缶パケージにしてもピンクの花柄やレース模様は皆無で、
黒色、茶色、金色、銀色がメインカラー。たとえ赤でも、くすんだ海老茶色。
コンビニに行くと、缶コーヒーが陳列しているその一画だけは
男子寮のような佇まいを呈してまことに男臭い。
しかも、そろいにそろって120円均一。
とても選択肢が狭く選び易いところも大変結構。
すべてにおいて下品で安っぽいところあるからこそ、
不思議と身体が奮い起ち、
やる気が出るのでございます。
このあたりがオトコにお気に召される所以。
陶器カップで煎れられた薫り高き美味しいコーヒーは癒されこそすれ、
身体に刺激がなくやる気が出ません。
たとえシアトル系が益々美味しくなろうとも、
容器やストローがプラスチックであるかぎり気分はダルい。
缶の安っぽい金属が口に触れるからこその命。
缶コーヒーは、コーヒーの分類に入れてはならないのです。
これは全くの別の飲み物。
戦いに挑むオトコの必須アイテム…戦闘体制甘味料とでも申しましょうか。
どんなに世の中が高級志向なろうが癒し系志向なろうが、
缶コーヒーだけは永久不滅でございます。
考えてみるに、私クシのオヤジ三種の神器に共通しているのが、
「鋭利感」。
床屋のハサミにしても、ナイロンタオルにしても、缶コーヒーにしても、
この鋭利な感触があります。
もともと、オスは戦うのがお好き。
他者より勝り、獲物やメスを捕らえ、領土を拡げて己の種の存続と繁栄を企む事。
それが、オトコ達の野望であり本性。
それには鋭利な武器という友が必要。槍や刀、甲冑、銃、戦闘機…
オトコ達はこれらが大好きであります。
戦争反対!と叫ぼうが、人命最優先!と唱えようが、
この殺人凶器をオトコ達はこよなく愛しております。
日本刀の研ぎ澄まされたエッジを見て
ムラムラと興奮するのはオトコぐらいなもんであります。
銃も刀も全く興味がない私クシでございますが、
これらの鋭利な物に触れると、我が体内に潜むオトコのDNAがメラメラ目覚め、
生きる覇気が出るのかもしれません。
普段はフリルや薔薇の花々、宝石に心は癒されていようとも、いざオトコの出陣はやはり鋭利な感触で奮い起ち。
所詮はただのオッサン。
この3つの神器なくしては生きていけない、我がオヤジのサガでございます。
投稿者 tadashi : 2007年11月21日 13:35
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