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足が長いの、腹がでかいの、はたまた毛が生えてるの……と、カニの種類はいろいろあれど、“味”で選べばやっぱり松葉カニではなかろうか。松葉ガニとは、ズワイガニの雄のことで、長〜い足に、かに身がたっぷり詰まったまさに冬の味覚の王様だ。この松葉ガニの雄、北陸地方に行くと越前ガニと名前を変える。松葉ガニと呼ぶのは京都の丹後地方から鳥取・島根にかけての山陰地方だけなのでご参考まで。その松葉ガニ、漁の解禁日は11月6日。その時期ならなんとか紅葉の見頃にも間に合うので、今回はその松葉ガニと紅葉、“一挙両得”作戦で山陰へと向かうことにした。
神戸からクルマを走らせること約3時間。高速道路1本なので、米子(鳥取県)へは驚くほどスムーズに、ストレスもなく到着する。目指すは境港。日本一の有数の水揚げ高を誇る漁港として知られるこの町は、松葉ガニのメッカとしても有名だ。インターチェンジを降りると境港まではこれまた国道の一本道。初めてでもまず問題なく境港の市街へはたどり着けるだろう。
海が近づいて来ると「○△市場」とうたう看板が多く出没してくるので注意。それらは観光客相手のニセ市場だ。当然値段も高けりゃ品数も少ない。目指すのはあくまで地元の市場。最近はその市場への立ち寄りをウリにしたバスツアーの増加で、メジャーな存在になりつつあるんだけど。市場の名称は「水産物直売センター」。境水道大橋のたもとと覚えておいてほしい。
市場の光景はそれはそれは壮観だ。カニはもちろん、巨大な鰤や鮭、鮪がどどーんと並び、裸電球に照らされて輝く甘エビはまるで宝石のよう。ついあれもこれもと欲しくなるけれど、一盛りの量がハンパじゃないので、欲張りは禁物。残った場合のメニューまで想定して賢くセレクトしよう。ちなみにココに来るといかに鮨屋がぼったくり(すみません)かが分かってしまう。グルメの天国ここにあり、だ。
なんとも楽しいのが市場での駆け引きだ。一通り店をのぞいて値段の比較をすると、あとは交渉あるのみ。
まとめ買いならディスカウントは当たり前!「まけて」「もうダメ」「じゃあこれつけて」「そんなんダメ」「じゃあこれに変えて」「………。」少々イヤな顔をされてもめげずにたたみかけるのがポイント。あと狙い目はキズものだ。足が一本ちぎれかかっていたり、甲良が汚れていたりするものは値段がグッと安い。
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