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世の中には、“アルフィスタ”という言葉があるらしい。それは“アルファロメオの熱狂的なマニア”のことを指すのだが、その意味には実に深いものがある。何も知らない女性たちからすれば「ふーん、“シャネラー”みたいなもんね」と一応納得はできる。だが、しかし。あのフェラーリやポルシェにだって、そんな言葉は存在しない(はず)。私は“アルフィスタ”の文字が踊る、マニア向けの自動車雑誌のページをめくりながら、改めてアルファというクルマの持つただならぬ世界に感慨を覚えた。アルファロメオといえば、言わずとしれたイタリアの自動車メーカー。今ではフィアット社の傘下に入っているが、その独創的なスタイリングと官能的なエンジンフィール、そしてすこぶるラテン的な気質(品質というべきか)は、もうすぐ1世紀を迎えようかというアルファの歴史のなかに脈々と受け継がれている。 |
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今回ご紹介するのは、そんなアルファロメオの人気モデル、アルファロメオ156。1998年の発売以来、このクルマがこれまでにないヒットを記録し、日本でのアルファロメオの売り上げを大きく伸ばしているという。既に私の身近に3人のオーナーがいることからも、それは実感としてうなづける。ただひとつ、面白いのは、くだんのアルフィスタのなかには、この156にとまどいを覚えている人も少なくない、ということだ。確かにこのクルマは、前身であるボクシーなスタイルが魅力的だった155というモデルに較べると、丸みをおび、かなりエレガントな雰囲気に変身している。しかしそれ以上にそのとまどいの要因として大きいのは、これまでなかった右ハンドルとAT(オートマティック)の導入ではなかろうか。現に右ハンドル+ATのモデルには、ベンツやBMWからの乗り換え組が多いという。アルフィスタの面白くない気持ちも分かる。でも、でも、それは売れなかったあの時代から、オレはずっと好きだったんだ!と、超人気アイドルと化したタレントに溜息をつく、そんなファンの心理と同じようなものだ。今、ここに姿を現した21世紀のアルファロメオは、アルフィスタならずとも夢中にさせてしまう……そんな真のポテンシャルが花開いた結果だと私は思っている。 |
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右ハンドル、オートマティック、となれば当然アルファロメオといえども敷居は低い。アルファレッドと呼ばれる独特の美しい赤は、大人の女性にこそ似合う深みある色だ。また156には“セレスピード”というセミオートマティックシステムが設定されている。これはオートマティックだけどハンドルにちょこんと付いた2つのボタンで、クラッチをコントロールすることができるというユニークなもの。もちろん運転が苦手なら知らん顔して自動変速モードで走れば問題はないし、ダブルクラッチをマスターして、F1気取りで隣のカレシをびっくりさせるのもいい(セレスピードのメカニズムはフェラーリのF1マシンと同じだ)。シャネラーよりもグッチャーよりも、ある意味もっと贅沢なアルフィスタ。ブランドという魅力を知り尽くしたアナタに156はおすすめの1台だ。 |
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