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会ったとたんに、きゃ〜♪久しぶり〜などといってはしゃぐワタクシ達。
彼女も新しめのお店チェックは好きなほうなので、
「いいじゃん、行ってみよう」と乗り気。
はじめてのお店なので、電話で場所を確認してついでにお席もとっておく。
電話に出た男性はきびきびと道を教えてくれたので、うん、電話応対がいいから少
しは期待できるかもねー、などと言いながらお店に向かったの。
堺筋本町からまっすぐ南に行ってUFJ銀行を目印に西に入ればすぐに見つかる、
わかりやすい場所。店構えも大変わかりやすい「創作系・町家ダイニング」っぽい
感じ。入るとバーンと大きな土間があって、スタッフが「いらっしゃいませ」。
正面にモエ・エ・シャンドンやらヴーヴ・クリコやらどかどかとディスプレイして
ある。ふーん、ってことはけっこうシャンパーニュやワインが、期待できそうかし
ら・・・。このときはそう思ったわ。
通路を通ってダイニングスペースへ。シックでいい感じの店内だわ。
テーブルやイスもシンプルだし、照明の感じもいい。わりと大人っぽい感じの人た
ちがお食事しているから雰囲気も落ち着いているわね。ガラス窓越しに中庭も見え
てなごみ感も。割と気に入ってお席につく。ただし、テーブル担当の男性スタッフ
はぎごちないし、動きがあわただしいのが何となく不安をかきたてる・・・
気にしすぎかしら。ドリンク・メニューは思ったとおり、カクテル類とか充実して
いるわ。けっこうやる気満々のワインリストもついてて、もちろんグラス・シャン
パーニュもある。ふーん700円か、良心的な値段設定だわ。
のどがカラカラだったので、二人とも「とりあえずビール」をお願いしておく。
料理のメニューは「鮮」「焼」「揚」「煮」などと種類分けされていて、数はそれ
ほど多くはないけど少なくもない、といったところ。だいたい600円〜800円中心
で割と低めの設定ね。思ったより「地鶏」だの「和牛」だのとお肉系の料理が多い
みたい。ワタクシたちはサーモンの昆布締め、地鶏焼き霜造り、烏賊のワタ巻き、
サラダ、クリーム春巻き、等々を適当にオーダー。値段のわりにはなかなか美味し
い、特に地鶏の焼き霜造りは鶏自体の味が良くて二人で感心したくらい。まあ許せ
るラインかな・・・と思ったのは残念ながらここまで。
女友達とヨモヤマ話などしているうちにビールも空になった。次はなにしろ「値段
が良心的な」グラスシャンパンをオーダー。きりっと冷たいシャンパーニュで喉を
もう少し潤してからワインか何かを飲もうとしていたの。
すると、一度オーダーを受けて引っ込んだはずのスタッフが戻ってきて、
「すみません、メニューに書いてある値段が間違っていまして、
本当はグラス・シャンパンエ1,000なんです。よろしいですか?」
と言うじゃないの。はあ?と一瞬思ったけど、まともなシャンパーニュだったら、
エ1,000は妥当な線だし、思ったより食べ物もおいしかったのでメニューの誤表記
くらいは大目に見てあげようかしらと、とても大人のワタクシ。「よろしくてよ」
と余裕たっぷりで答えたのだけど、出てきた「グラス・シャンパン」を見て思わず
最大フォントの「?」マークが頭の中に点滅。
シャンパーニュの命である泡が、まるで絶命寸前のように絶え絶えになっているし
見てわかるくらいグラスがぬるい。口をつけてぬるさを再確認「まずっ」・・・
温度だけじゃないわ。これはシャンパーニュじゃなくて、イタリアの甘口スパーク
リングワイン「アスティ・スプマンテ・ガンチア」!(ソムリエでもないワタクシ
がなぜこんなに的確にわかったかというと、偶然前の晩にこれとまったく同じモノ
を飲んで舌の記憶がはっきり残っていたからよ、ホホ。)
これ自体にケチをつけるわけじゃないけど、値段からいってもモエとかの半分以下
のこれを「グラス・シャンパン」と謳って、しかも\1,000で出すとはいい度胸し
ているわね。しかもこの泡の状態、この温度は許容限度を越している。
ワタクシは怒り出しそうになるのをこらえてスタッフを呼んで言ったわ。
「あの、ワタクシはシャンパンをお願いしたのだけど。」
「(スタッフにっこり笑って)はい、これがシャンパンでございますよ、お客様」
「(ワタクシも負けずににっこり笑って)飲んだことない味だけど、何て名前の
シャンパン?」
「(スタッフ少しひきつって)・・・名称でございますね。見てまいります」
5分近く経過して戻ってきた彼は胸をはって言ったわ。
「アスティ・スプマンテ・ガンチアというシャンパンでございますが?お客様」
ここで「ちょい切れ」のワタクシ。
つい、下からスタッフの顔をねめつけてからわざとにっこり笑って言う。
「シャンパンとスパークリングワインと違うってご存知?」
スタッフ「え、ええ?」。
ワタクシさらににっこり「それが『シャンパン』かどうか上の方によーくあとで
聞いてくださる?それに抜栓してから時間がたちすぎていて気がぬけているし、
出す前にせめて冷やすくらいのことはしたほうがいいと思うけど、どうお思い?」
スタッフ「あ、はい、そうですね」。
「とにかく」ワタクシはややたたみかけるように言う。
「シャンパンを頼んだので、シャンパンじゃないものはいりません。
ましてや気がぬけてぬるいものはいらないわ。キャンセルして下さい」
スタッフは最初意味がわからないようだったので重ねて言う。
「つまり、これについては払えません。
代わりにビールを持ってきていただける?」
「は、はい、すみません、ビールですね」。
たぶんここで逆らうのは得策でないと思ったのでしょう。素直に下げてちゃんと
ビールを持って来たわ。
この店はシャンパンとスパークリングワインの区別がついていないのかしら?
15年昔ならいざしらず、まともな店では法律的な保護名称であるシャンパンと、
スパークリングワインを混同することはまず無いはずだと思っていたけど・・・
でもそれにしたって、あのモエやヴーヴ・クリコのディスプレイとか、わりとや
る気のあるワインリストは飲料のプロか、知識のある「上の方」が作ったはず。
だから、若いスタッフは知らなくても、「上の方」はシャンパーニュとスパーク
リングワインの違いも、区別してメニューに書くべきことも知っているはず。
なのになぜ?うっかりミスならまだ許せるけど、わざと安いものをいつわって出
しているなんてことあるかしら?もうそうなら、かなり誠意のない店だと言わざ
るを得ないけど、謎だわ。その後気をとりなおして、ビールで通したまま普通
に飲み食いはしたけど、「?」は消えないままだったわ。
とりあえず、今日は二人で9,200円ほど(一人4,600円ね)。
親会社が食肉を扱っていらっしゃるから、食べ物は割とリーズナブルで良いもの
が出せるそう。そこだけは本当ね。
でも、そんなこんなで、良い店かどうかの判断はびみょーよ。
そうそう、上のようなやりとりのあいだも女友達はにやにや笑って余裕で見守っ
ていてくれたわ。でも、久しぶりだったのにごめんなさいね。
つい、こだわっちゃうのよ、ワタクシ。
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