何度もしつこいようだけど、先月お誕生日を迎えたワタクシに「確か誕生日だったよな。たまにはメシでもおごってやろう」と親切に申し出て下さった紳士が約1名。
その男友達の好きなレストランということで、
「ピアノ・ピアーノ」に誘われる。
「まあっっ♪ 評判の『ピアノ・ピアーノ』なんて嬉しいわ。
お時間は何時ですの?」とウキウキと聞いたワタクシに、「じゃ、予約してから知らせるよ」と言って電話を切った彼。
その後すぐ電話してきて、「8時半しか席ないそうなんだけど・・・遅すぎる?」と遠慮がちに切り出してきた。
「ピアノ・ピアーノ」・・・知名度だけでいってもおそらくは大阪内で5本の指には入るであろうレストラン。
でもなかなか行けない。 なぜなら予約がとれないから。
今回は金曜日を予定していたのでそりゃしょうがないけれど、以前行こうとしたときなんて火曜日も水曜日もまったくダメでクヤシイ思いをしたわ。
まあ、それだけファンが多いレストランなんだからしょうがないわね・・・
「かまいませんわ。伺いますとも!」とお返事。
西梅田のホテルで待ち合わせ食前酒などやってましょう、飲んでれば8時半なんてあっという間よ・・・ということでお約束決定。
当日は待ち合わせたホテルのラウンジで
またもシャンパンを飲んでほろ酔いのワタクシ
と男友達は予約した8時半に合わせてタクシーでお店に向かう。
ビルの1階にあるお店は大きなガラス窓から中の賑わいが、「売れている店」のオーラが感じられるわ。
それはいいんだけど、ドアをあけると、入口はとても狭くてかなりカジュアルな感じ。
「こんなだったっけ・・・」。
オープン・キッチンを取り巻くカウンター席とテーブル席をあわせても30席くらいかしら。お客様の服装を見ても、どちらかといえば気取りのない街のレストランという雰囲気が濃厚で
「記念日系」のイメージからやや遠い。
うろ覚えの「高級」イメージからはずれていたことに
ワタクシ少しがっかり。
それに加えて「8時半の予約でございますね。すぐにご案内いたしますので、少々お待ち下さい。」
・・・・・・・・・・・から30分してやっと席に座れたというところに、期待のヒビ割れをつい感じてしまったの。
ふーん、予約客をこんなレジの横で
待たせるわけねー、へーっ。
そんな風にピリピリしているワタクシに男友達は後ろで冷や汗を流していた様子。 悪いことしたわ♪
だけど、後から考えてみると不満を感じたのはここまでだったのよね。
店を仕切っているのは、上品な物腰の初老の紳士で、ワタクシ達を待たしていることにとても恐縮しているように見えるし、他のスタッフも「早く席を用意しよう」とスタンバイしている様子がちらちら見える。よく見たらテーブルにかかる糊のきいた麻のクロスときらりと光るシルバーは、お店の誇りみたいなものを感じさせる。
なにしろ黒板に書いてあるおすすめメニューはやはりかなり美味しそう・・・
ふーん、とまた期待が頭をもたげたりして。
やっとテーブルに案内されて、何だかのどが乾いていたのでビールをオーダ
してメニューの説明を聞くまでたどりついたわ・・・。
説明はきびきびして親切で感じがいい。
コースが3,800円〜とかなりリーズナブルなことで有名なこちらのお店。
アラカルトは1,500円くらいからメインの高いものが4,000円くらいまで、とまあ、堂々としたお値段だけど、
せっかくだからやはりアラカルトでしょう、ということに。
ワタクシは前菜の盛り合わせ、生ウニのパスタまでは決めたけど、メインがなかなか決まらない。羊?鴨?短角牛?それともやはり鮮魚か・・・グランドメニューと、黒板に書いてる本日のおすすめを合わせると数が多くて、かなり迷ってしまう。
結局鴨のローストに落ち着いたわ。
男友達は「白アスパラガスと春野菜のソテー」「ホタルイカのパスタ」「羊の香草ロースト」とこちらもオーソドックスなセレクトに。
ワタクシ達のオーダーを聞いたテーブル担当の女性は「少し多すぎるかもしれませんね」と心配して、パスタかメインのどちらかを一皿にしてシェアしてはどうかとアドバイスをしてくださった。
「もし、それで足りないようであれば、後でもう1品追加されてはいかがでしょう。」
・・・ふむ、アドバイスには従うことにして、パスタを生ウニひとつだけにしてシェアすることにしたわ。
ここは料理のシェアをけっこう奨励しているのかしら?
ワインは中心が5,000円台から8,000円台という感じで、その上のクラスもけっこう揃っている。
リストが少しわかりにくいので、男友達がまたスタッフの女性に相談したわ。
「赤でタンニンがそれほどでもないけど、少し凝縮した感じのもの」なんて偉そうにリクエストしたら、すぐに3本くらい候補をあげてきてくれて、それぞれについて丁寧に朗らかに説明してくれる。
そうしてワインも決まって、あとは美味しく食べるだけ。
しかし、活気があるわー、と感心する。
遅い時間帯でも次から次へとお客様が入ってくるくる。
食べている人たちはとても楽しそうにおしゃべりして、どの顔もリラックスしている。
スタッフの呼吸もよくて、みんな忙しそうに歩き回っているのに、お皿を下げるタイミングをはずさない、呼ぼうとしても気が付いてくれないなんてことはまったくない。
味はどれもすごくしっかりしている感じ。
濃いという意味じゃなくて、狙っている線がはっきりしているという感じで一皿一皿の満足度は高いわ。
特にウニのスパゲッティ♪おいしいわー。
ワインもリクエストにぴったりのお味だったし。結局女性スタッフのアドバイスも正しかったと見えて、ワタクシたちは追加オーダーをすることもなく無事満腹に。
デザートは頼まずに、チーズをちょこっと切っていただいて、食後酒をいただく。
ふうっ。今日のお支払いは約19,000円だそう。
テーブルについてからの満足感はそれ以上だったけど、店に入ったときからのシーンを総合すると妥当な線かしら。
良いか悪いかと聞かれれば、
迷うことなく「良い!」と言えるレストラン。
記念日にもふさわしい中身はしっかり感じられましたわ。 |